2008/11/15 土曜日

母なる大地とゴールデン街

Filed under: 課外授業,豆知識 — Lucy+K @ 11:10:52

ストックホルムにいる友人から「マイフレンズがジャパンに行くからダークな東京案内1日よろしく!」と連絡があったので「まかせといて〜!」と気軽に返事したら、先週、日本初めてのスウェーデン人が4人もやって来た。好きな友達の友達はいい人と私の中では決まっているので心配ご無用だけど。帰国前日にはじめて彼らに会った。それまで1週間デザインイベント系をまわっていたらしく(作品参加してたみたい)デザインはもう疲れたといってみんなで新宿ゴールデン街へ向う。

golden.jpg
*ストックから送られてきた4人のお気に入りの写真。

ふらふらと友達がママをやっているバーに行き、さらに近くの神社で酉の市のお祭りが盛大にやっていたので顔を出す。お土産に商売繁盛のくま手を買って、たこ焼き食べて、お好み焼き食べて、見世物小屋いって、、。酉の市って英語でなんて説明するのさ。ジェスチャーと単語でなんとか伝える。お祭りで見知らぬ人に焼鳥ごちそうになったり、一番エキサイティングな日本の夜だと興奮する4人だったのです。
ちなみに彼らはcodeという建築家チーム。気のあう友達の友達だけあってやっぱりとても気があった。
それにしても見世物小屋の蛇食い女が目に焼き付いて私にもかなりヘビーな日本の夜でした。みんなに見せて大丈夫だったかな。2回は見れません。(でもMさんありがとう。。)

新しいデザインも大事だけど日本の文化や伝統工芸、技術ももっと見方を変えて守っていかないと。

ところで伝統っていったら、しばらく前に書いたモノづくりに触れる週末その1の日記のあとすっかりその2を触れ忘れてました。

そう、スウェーデン人が新宿ゴールデン街でママに会ったのなら、私は先日、活版印刷界の母に会いにいってきた。
母といっても、人間ではなくて、活字の母。活字というのは実は「母型(ぼけい)」という金属の型に鉛を流して文字をつくるのであります。なんとも素敵なネーミングです。先月、その「母型」を作るためにオールライト工房のみんなとともに、山梨へ。日本にもう数件しかない母型の工場、これがなくなると活字はもうできなくなります。

bokei.jpg

今回は職人の先生が図面で掘り方を丁寧に説明してくれて、そのあとオールライト工房の全員で、目的の文字を機械で掘りました。写真はテストで掘った漢字「口」の母型。ここに鉛を流し込み反転された活字ができます。そりゃ職人技難しいです。
右のいつになく真剣な私が何の文字を掘っているかは、本家のオールライト工房のサイトでいつかアップすると思いますので控えます。(じっちゃん楽しみにまってます〜。)

なにごとも母から産まれます。大きくすべてを包み込む大地のようです。子どもは少子化。活字も少字化。伝統も少統化。だからゴールデン街のような環境は外国の人がいっても安心するのかな。ちっちゃいお店がたくさんで、そしてママがいっぱい。日本の母を感じるのかも。

関係ないけど小学校のときずっと合唱団というのに入っていました。
♪母なる大地をあ〜… いい唄。


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